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【感想】映画「天気の子」が伝えたかったものはなにか。

雲の切れ間から差し込む光

皆さんこんにちは、モエコです。

「君の名は。」でヒットした新海誠監督の最新作、「天気の子」を観てきました。

実は「君の名は。」は観ていなくて新海誠作品の中で観たことがあるのは「言の葉の庭」だけなんですよねえ。

「言の葉の庭」に関して言えば確か雨の日の公演で年上のお姉さんに恋をする話というガチファンに聞かれたら怒られるのではというくらいの認識しか持っていないのですが、個人的には言の葉の庭はそんなに刺さりませんでした。

なので大ヒットしてるのを横目に見つつ「君の名は。」すら見なかったわけなんですが、お盆休みで時間があったのと、母親が新海誠作品を好きだったので誘って観に行ってみました。

天気の子は、

一人の少女・陽菜はある時偶然自分の周りの天気を雨から晴れに変えられる力を手にする。しかし、その力を使いすぎるとどんどん体が透明になっていく。

命と引き換えに天気を安定させる、さながらかつて天気が悪くなると人柱にさせられた巫女のよう。

穂高はそんな彼女を助け、代わりに東京は雨に沈む…

というのが大まかな流れなのですが。

いやもう、陽菜が祈ると雨が晴れる、その瞬間に「これ最後に陽菜絶対死ぬやつじゃん…」て思いましたよね。いや誰もが思ったと思いますが。

途中でお寺のお坊さんから巫女の話が来た瞬間にそうだよねえってなりました。

その真っすぐさが危うくて愛おしい

そこそこ大人やってると、ある程度人生ってこんな感じかなあって先が見えてきたり、よくも悪くも安定してくるかなあと思うんですけども。

この映画見てて思ったのは、あーーこうやって突っ走れる若者に幸あれって気持ちが一番でした。

だってねえ、いくら好きになったからって、いきなり誕生日プレゼントで指輪渡します?

もうその感覚ですよ。でもその感覚は分からなくもないというか。高校生くらいで好き同士付き合うと、結婚ってすごく夢というか、もしかして結婚するのかなあみたいなこと妄想するときってあると思うんです。

そういう大人から見たら馬鹿だなあという行動が愛おしいなって思ってしまいましたね。年かしら。

穂高の家出の理由

穂高が家を出てきた理由って別に特に描かれてはいないんですが、保護観察中の生活については最後に少しだけ描かれていましたね。

何かがあるということもなく過ごした、というモノローグや、両親が行方不明届をきちんと出していたことを考えると、別に複雑な家庭環境があったとか、猛烈なイジメにあっていたとか、そういうことではないんだろうなと思いました。

小さな島の、たぶんものすっごい田舎なんだと思いますが。

田舎の息苦しさってなんだかわかります。私も出身は長野で、ド田舎ってほどでもないですが田舎生まれ田舎育ちなので。

自然はたくさんあるけど、何もなくて、不幸ではないけどそこにある幸福に気付けなくて、閉塞感に包まれて、ここではないどこかに飛び出していきたい。

その先が東京なんだと思います。

私も今は東京に住み始めてもう10年になりますし、そこそこ大人になったので自分で稼いだお金である程度好きなところにパッと行けるようにもなりましたが、やっぱり高校生くらいの頃って少しずつ雑誌とか見るようになって憧れが募る、でも自分で行くお金はないんですよね。

高校卒業まで待てなかったのが穂高君なんでしょう。

世界は果たして変えられるのか

陽菜が人柱になることで東京の雨は止むところを、穂高が陽菜を連れ戻したことで東京は雨に沈むのですが。

穂高に対し圭介は「世界なんか一人の力で変わるわけない、こうなったのはたまたまで、誰かのせいではない」というようなメッセージを伝えるのですが、最後に穂高は「あの日僕たちが世界を変えたんだ」と締めくくります。

このね、10代の少年少女が世界を担うやつ。誰もが憧れると思うんですけどね、でも最後あの日自分は世界を変えた、と言い切る穂高はちょっといいなと思いました。

何となく思うのは、今って選挙の投票率も低くて、「自分が一票入れたくらいじゃ大して変わらない」みたいな風潮、あるような気がするんですよね。

選挙があるたびに今回の選挙は盛り上がったし投票率も高かったんでないの?と思って蓋開けると全然投票率高くないっていう。

私もバブルは経験していない世代ですが、日本がこれから良くなっていくような感覚って本当に持てないですし、それを変えていけるか?というと…みたいな気持ちがあるんですよ。

もちろん自分の人生を充実させるために仕事は一生懸命やっておりますが。

そんな時代だからこそ、「自分たちが世界を変えるんだ」くらいのガッツがあってもいいんでないのと、思ってしまいましたねえ本当に年かな!?という感想だ…。

「僕たちはきっと、大丈夫」

最後の穂高のセリフの「大丈夫」が、いったい何がどう大丈夫なのかがまったくわからなくて観終わったあとに母親と「どういう意味だろうね????」となってました。

大丈夫って何なんだろう。

2人いれば困難も乗り越えられるってことかな?

うーーん。

全体的には、ものすごい心にグッとくるわけじゃないんだけど、なんかモヤモヤして色々考えちゃうなあって映画でした。

考えさせられてる点でもう向こうの手のひらの上なんだろう。

あ、映像と音楽は本当に素晴らしかったです。

雨から晴れに切り替わるシーンはとても美しくて感動しました。

もともと「天使の梯子」と言われるような雲の切れ目から光が差し込む風景が大好きで、音楽も相俟って素敵でした。

雲の切れ間から差し込む光

それではまた。